多様な栄養成分を含み、“スーパーフード”と呼ばれる「チアシード」。
日常の食生活に馴染みにくいスーパーフードも多い中、チアシードは‟無味無臭”なので、他の食品と組み合わせて手軽に摂れるところが最大の魅力。以前から、美容志向の高い女性を中心に注目されてきたスーパーフードです。
最近は、クッキーやスムージー、ヨーグルトなど、スーパーフードを取り入れた商品が増えてきて、コンビニエンスストアなど身近なお店でも、チアシードの名前をよく見かけるようになりました。
商品名やパッケージに「スーパーフード」「チアシード入り」などと記載されているので、実際に食べたことや飲んだことがなくても「チアシードという名前は知っている」という方、少なくないかもしれません。
チアシードは、スーパーフードといわれるだけあって栄養価が高く、美容に良いとされていますが、皆さんは次のような疑問をお持ちではありませんか?
- チアシードを食べると、具体的にどのような美容効果があるの?
- チアシードの種の表面がぷるぷるしていた。このジェル状の成分は何?
- チアシードの選び方や効果的な食べ方は?加熱しても大丈夫なの?
今回は、このような疑問にお答えしながら、スーパーフード「チアシード」の栄養成分や美容効果、選び方、食べ方などをご紹介していきます。
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目次
スーパーフード「チアシード」とは?
「チアシード(Chia seeds)」とは、主に中南米で生息するシソ科植物、サルビア・イスパニカの種子です。
チアシードの一粒の大きさは、胡麻をひと回り小さくした程度。
それほど小さな粒でありながら、チアシードの中には、必須脂肪酸や必須アミノ酸、ミネラル類など、多種多様な栄養成分がギュッと含まれています。
チアシードに含まれる主な栄養成分をまとめると・・・
- 食物繊維
- 亜鉛
- セレン
- 必須脂肪酸オメガ3を含む脂質
- 必須アミノ酸9種類のうちの8種類
・・など。カルシウムやマグネシウム、カリウムも多く含みます。
今を生きる多忙な女性の方々にとって、毎日バランスの良い食事を摂ることは至難の業。
ゆっくりと食事を摂る時間がなくてファーストフードで済ませてしまったり、付き合いで仕事仲間や友人との外食が続いたりなどすると、どうしても栄養バランスは偏ってしまいます。
スーパーフードのチアシードは、このような偏った食生活で不足しがちな栄養を補ってくれ、また、スタイル維持やアンチエイジングなどの美容効果が期待されています。
以下、チアシードの美容効果についてご紹介します。
スーパーフード「チアシード」の美容効果
チアシードは、“ビューティー・スーパーフード”と呼ばれることもあるくらい、スーパーフードの中でも特に美容効果が高いといわれているスーパーフードです。
チアシードがビューティーサポーターとして扱われる理由は、次の美容効果が期待できるからです。
- 腸内デトックス
- ダイエット効果
- 美肌づくり
- アンチエイジング
チアシードには、体内の老廃物や有害物質をスムーズに排出する作用があるといわれています。
こうしたデトックス作用のおかげで腸内環境が整うと、肌の老化防止、いわゆる‟アンチエイジング”にもつながっていきます。
また、チアシードには、美肌や美髪づくりに欠かせないタンパク質が豊富に含まれています。
ビタミンCを一緒に摂取すれば体内でコラーゲンが生成されるので、より高い美肌効果を狙うならビタミンCが豊富な食品と組み合わせると効率的でしょう。
チアシードの美容効果①腸内デトックス
チアシードには、食物繊維(水溶性・不溶性ともに)が豊富に含まれています。
厚生労働省の食事摂取基準(2015年版)によれば、1日における食物繊維摂取量は、成人男性で20g以上・成人女性で18g以上が望ましいとされているようですが、現実的に、通常の食事でこれほどの食物繊維を摂るのは難しいでしょう。
ところが、チアシード大さじ1杯(約12g)に含まれる食物繊維はなんと約4g!これは、レタス300~400gに相当する食物繊維量です。
たった大さじ1杯で1日に必要とされる食物繊維の1/5が摂れるという手軽さが、チアシードの大きな魅力であり、数あるスーパーフードの中でも人気の高い理由のひとつといえます。
チアシードのジェル状の成分は?
チアシードは、水分を含むと約10倍に膨らんで、表面がジェル状に変わります。
このジェルの成分は、こんにゃくに含まれる「グルコマンナン」という不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維には、脳に満腹感を与えるほか、大腸の収縮運動を活発化させる整腸作用もあるので、便秘解消や腸内デトックス、むくみ改善の効果にも期待できます。
チアシードには、不溶性食物繊維だけでなく、水溶性食物繊維も含まれています。
食物繊維は水溶性と不溶性のいずれか一方だけを摂りすぎると、逆に便秘を引き起こす場合がありますが、両方をバランスよく摂取できるチアシードならその心配はありません。
チアシードの美容効果②ダイエット効果
チアシードには、新陳代謝を促し、体脂肪を減らす効果があるといわれているオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)が豊富に含まれています。
チアシードに含まれるαリノレン酸は、オメガ3脂肪酸の一種で、ひとの体内に入ると、その10~15%がDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)に変わります。
DHAやEPAは青魚に多く含まれる成分。目や脳の働きを活発にさせることで広く知られていますが、中性脂肪を低下させる働きもあります。
また、食物繊維には、食事で摂った炭水化物類が単糖類に分解される速度を遅らせる働きがあり、肥満や糖尿病対策に効果的だといわれています。
このような作用があることから、チアシードは優秀なダイエットサポート食品といわれています。
オメガ3脂肪酸とは?
オメガ3脂肪酸とは、脂質のひとつで、意識的に摂取すべき必須脂肪酸とされています。
脂質は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類ありますが、オメガ3脂肪酸は後者の不飽和脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸は、細胞の材料となる重要な役割を担っていますが、体内で生成することのできない栄養素なので、食べ物から補う必要があります。
チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸は、先にご紹介したとおり、αリノレン酸です。
αリノレン酸は、チアシードのほか、荏胡麻(えごま)などの植物にも含まれています。
チアシードの美容効果③美肌づくり
チアシードに含まれるオメガ3脂肪酸は、ダイエットだけでなく美肌づくりのサポートもしてくれます。
その理由としては、オメガ3脂肪酸は、肌の保湿に欠かせない「セラミド」を作る役割も担っているからです。
セラミドは、角質層に水分を蓄積させる性質があるほか、紫外線やホコリなど外部からの刺激から肌を守るバリア機能も併せ持っています。
そのため、乾燥肌や敏感肌の場合、セラミドが不足していることがその原因とも考えられます。
ターンオーバーの正常化
オメガ3脂肪酸は、肌のターンオーバーにも大いに関わっています。
ターンオーバーとは、肌の角質層の生まれ変わりのことをいいますが、必須脂肪酸が不足すると新陳代謝が低下して、このターンオーバーが乱れてしまうことがあります。
厚生労働省によれば、1日に摂取すべきオメガ3脂肪酸の量は、成人男性で2.1~2.4g以上・成人女性で1.8~2.1g以上とのことですが、チアシードなら大さじ1杯(約12g)で推奨される摂取量(約2g)をまかなうことができます。
チアシードの美容効果④アンチエイジング
チアシードが“アンチエイジング・フード”と扱われる理由は、抗酸化作用の強い栄養成分が豊富に含まれているためです。
肌の老化を防ぐためには、体内で増えすぎた活性酸素を除去することが重要です。つまり、活性酸素に対抗する力(抗酸化力)が必要となります。
チアシードに含まれるミネラル類の代表は、次の2つ。
- 亜鉛
- セレン(セレニウム)
どちらも抗酸化酵素の主成分で、活性酸素を除去する働きがあります。
ひとの身体には元々、抗酸化酵素を生成する能力が備わっていますが、年齢を重ねるとそうした能力が下がっていくため、チアシードなどミネラル類が豊富な食品を積極的に摂取し、補っていく必要があるのです。
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スーパーフード「チアシード」の選び方
上記のとおり、チアシードは複数の栄養成分を豊富に含む、とても素晴らしい栄養食品です。
他のスーパーフードに比べると手頃な価格の商品が多く、日本国内でも、健康食品や輸入食品を取り扱うお店で購入することができます。
私がチアシードを選ぶときのポイントは、まず、オーガニック認証を受けていることを重要視しています。
次に、チアシードには、白、黒、グレー、茶色など、いくつか種類がありますが、いずれも含まれる栄養成分はほとんど変わらないといわれているので、色についてはあまり気にせず選んでいます。
また、チアシードの産地は、各メーカーによって異なります。
中南米の地域が産地のものもあれば、オーストラリアを産地とするものもありますが、個人的には、産地ではなく信頼できるメーカーや販売店で購入することが重要だと考えています。
例えば、オーガニック食品ブラントの代表格「Sunfood(サンフード)」のチアシードはパラグアイ産100%で、有機JAS認証と米USDAオーガニック認証を取得しています。
コスメキッチンなど、インナーケア商品を豊富に取り扱うセレクトショップでも購入することができます。
ローフードやオーガニック食材の専門店LLMPなどでも取り扱われている「Navitas(ナビタス)」のチアシードはメキシコ産とアルゼンチン産とパラグアイ産のブレンドです。サンフード同様、有機JAS認証と米USDAオーガニック認証を取得しています。
この2つのメーカーは、公式の通販サイトも充実しています。
スーパーフード「チアシード」の食べ方
チアシードには独特な香りや味がないので、他の食材の味を邪魔することなく、あらゆる料理に混ぜて食べることができます。
1日の摂取量の目安は1日10~12g程度。ティースプーンや大さじの1杯分です。この量でカロリーはわずか50kcalと低めなので、ダイエット中にも安心です。
あらかじめ、5倍ほどの量の水に浸してジェル状に膨らませておくと、スムージーやサラダドレッシングに馴染みやすくなります。
水に浸す時間としては、およそ30分から1時間程度でジェル状に変わります。冷水より常温の水の方が膨らみやすいようですが、(これからの季節は特に)浸す時間も含め、冷蔵庫での保管をおすすめします。
通常の水のほか、お茶やダシ汁でも膨らみますが、お酢やレモン汁ではあまり膨らまず、オリーブオイルではほとんど膨らまないなど、浸す液体の種類によってチアシードの反応は異なります。
また、「加熱してもいいのか?」という疑問については、できるだけ‟熱を加えない”ことをおすすめします。
不溶性食物繊維は熱に強いといわれていますが、美肌づくりをサポートしてくれるオメガ3脂肪酸などの栄養をしっかり摂るには、やはり非加熱の状態が良いでしょう。
最近はダノンビオのヨーグルトにもチアシード入りのものが登場しました。ザクロ&チアシード、キウイ&チアシード、どちらもヨーグルトとよく合っていて美味しいですし、手間いらずなところも嬉しいですね。
「まずはチアシードの食感などを試してみたい!」という方は、ダノンビオのような商品からトライしても良いと思います。
最後に
以上、チアシードの栄養成分や美容効果、選び方、食べ方のご紹介とあわせて、表面のジェル状の正体や、加熱または非加熱の疑問などについてお話ししました。
チアシードは、栄養価は高いのに低カロリーなのでダイエット中にもおすすめですし、また無味無臭といった特徴があるため、普段の食生活にプラスして摂取しやすい魅力的なスーパーフードです。
サプリメントなどの栄養補助食品にも優秀なものが多数ありますが、スーパーフードのように自然界で育まれたナチュラルな栄養成分を身体に取り込むことの良さも、ぜひ体感していただければと思います。
今までチアシードのことをあまりご存じなかった方、トライしてみようかなと検討されていた方、ぜひ参考にしてみてください。
次回は、チアシードを使った簡単なレシピをいくつかご紹介します。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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mackie
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